二度と会わぬ誓いを立てた

何故か今日は、妙に胸騒ぎがする。どうして?やはり、彼が来るからだろう。

「来たぜ」久しぶりね。「十年ぶり位?」そう、もはや久方ぶりという表現も生温い。何故?二度と会わぬ誓いを、立てた覚えがあるけど。

「はっ。お前がいる限り、俺は度々訪れ、復讐の念を燃やさせる。そう決め、こうして訪れた」ちんけな理由。ジンクスも的外れだわ。

「訳の分からぬ事を。貴様は俺の仇敵だ。母の仇、今討たせて貰う」馬鹿を言わないで、私はそれ相応の贖罪をしてきた。

「法的にはね。だが納得出来ぬ。貴女が父を誘い、浮気などせねば、我が家は平穏な家族であった」もー、未だきつい事を。

とにかく、用事がそれ位なら、お帰りを。「帰れと?折角の客人に?無礼千万。これだから増えるぞ!婆!」ムカッ!

そりゃ自分は、許されぬ事をした。けど、これ以上の横暴な振る舞い、許すわけにはいきません。「こっちのセリフさ!警察でも呼ぶか?」